医薬経済オンライン

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医薬品事業の「惨状」止まぬヤクルト本社

「種なし、カネなし、活気なし」から打破できるか

2019年2月1日号

 昨年、日本人が罹ったがんの部位別調査でトップとなった大腸がん。その標準化学療法向けの薬剤で、代表的な製品を供給してきたヤクルト本社の医薬品事業の黄昏が止まらない。主力品だった「カンプト」と「エルプラット」に対する後発品の蚕食並びに薬価の引き下げが止まらず、次を担うパイプラインも「世界の抗がん剤メーカー」と自称するのもどうかと首を捻るほど枯渇しているからだ。かつては定期的に催されていた医薬品事業に関する投資家向けの説明会も11年冬を最後に開かれていない。根岸孝成社長の近年の発言において医薬品事業への展望が聞けなくなって久しく、「過去の遺産」にすがりながら、衰退を加速させないことが精一杯という状況となっている。 大腸がん向けの薬剤でヤクルト本社は、一時期は大鵬薬品、中外製薬らと激しい鍔迫り合いを演じてきた。だが現在、この両社が漂わせるように...  昨年、日本人が罹ったがんの部位別調査でトップとなった大腸がん。その標準化学療法向けの薬剤で、代表的な製品を供給してきたヤクルト本社の医薬品事業の黄昏が止まらない。主力品だった「カンプト」と「エルプラット」に対する後発品の蚕食並びに薬価の引き下げが止まらず、次を担うパイプラインも「世界の抗がん剤メーカー」と自称するのもどうかと首を捻るほど枯渇しているからだ。かつては定期的に催されていた医薬品事業に関する投資家向けの説明会も11年冬を最後に開かれていない。根岸孝成社長の近年の発言において医薬品事業への展望が聞けなくなって久しく、「過去の遺産」にすがりながら、衰退を加速させないことが精一杯という状況となっている。 大腸がん向けの薬剤でヤクルト本社は、一時期は大鵬薬品、中外製薬らと激しい鍔迫り合いを演じてきた。だが現在、この両社が漂わせるようになっ

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