製薬企業の経営診断
独自技術で海外にも強み
―栄研化学、18年度は計画凌駕へ―
2019年2月15日号
栄研化学は臨床検査薬・関連装置の専業企業だ。医療関連企業としては小型だが、臨床検査試薬専業としては大手の座にある。検査試薬の国内市場が17年度実績で約3600億円程度だから規模が小さいのは当然だ。特定健診、がん検診の受診率向上に向けた行政措置や予防医療に対する認識の向上で環境は追い風だが、約80社が争っている市場だ。得意分野で棲み分けができているといっても、成長の維持は簡単でない。成長の武器となるのは海外展開を可能にする独自技術による製品力だ。これに栄研化学は取り組んできた。厳しい環境下でも着実に業績を伸ばしている。 17年度の業績は売上高が349億9100万円、前期比5.2%の増収、営業利益が34億7800万円、▲12.5%と減益決算だった。営業利益率は16年度の12%から9.9%に低下している。16年度に売上高、営業利益ともに過去最高を記録しており、...
栄研化学は臨床検査薬・関連装置の専業企業だ。医療関連企業としては小型だが、臨床検査試薬専業としては大手の座にある。検査試薬の国内市場が17年度実績で約3600億円程度だから規模が小さいのは当然だ。特定健診、がん検診の受診率向上に向けた行政措置や予防医療に対する認識の向上で環境は追い風だが、約80社が争っている市場だ。得意分野で棲み分けができているといっても、成長の維持は簡単でない。成長の武器となるのは海外展開を可能にする独自技術による製品力だ。これに栄研化学は取り組んできた。厳しい環境下でも着実に業績を伸ばしている。 17年度の業績は売上高が349億9100万円、前期比5.2%の増収、営業利益が34億7800万円、▲12.5%と減益決算だった。営業利益率は16年度の12%から9.9%に低下している。16年度に売上高、営業利益ともに過去最高を記録しており、売上
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