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薬局対応の配慮と限界

第66回 「妊婦加算」凍結から思う薬剤師の役割

ジョージメイソン大学大学院(バージニア州) パブリックヘルス専攻 堀 玲子

2019年2月15日号

 妊婦加算が凍結された。マスコミや知識人がいろんな意見を述べているが、妊婦さんも今の時期は花粉症や風邪など多くの脅威に晒されており医療機関を受診すること自体も、実はリスクが高い。 妊婦さんや授乳中のお母さんのケアにおいて、受診から調剤までいくつかのブラックボックスがある。まず、産婦人科以外の診療科にかかる場合、自分が妊娠している、あるいは妊娠の可能性がある(不妊治療中など)ことなどを医師にきちんと伝えているかどうかが疑問だ。実はあまりきちんと言っていない方が多く見受けられる。 そうなると薬剤調剤時に患者さんへの聞き取りや疑義照会などで一気に時間が取られる。ただし、調剤薬局では、病院や診療所と違って妊婦に関する加算は一切ない。 実際には皮膚用ローションや目薬ひとつとっても、妊娠という状況下では神経質に対応しなくてはならない。薬剤師がすべて...  妊婦加算が凍結された。マスコミや知識人がいろんな意見を述べているが、妊婦さんも今の時期は花粉症や風邪など多くの脅威に晒されており医療機関を受診すること自体も、実はリスクが高い。 妊婦さんや授乳中のお母さんのケアにおいて、受診から調剤までいくつかのブラックボックスがある。まず、産婦人科以外の診療科にかかる場合、自分が妊娠している、あるいは妊娠の可能性がある(不妊治療中など)ことなどを医師にきちんと伝えているかどうかが疑問だ。実はあまりきちんと言っていない方が多く見受けられる。 そうなると薬剤調剤時に患者さんへの聞き取りや疑義照会などで一気に時間が取られる。ただし、調剤薬局では、病院や診療所と違って妊婦に関する加算は一切ない。 実際には皮膚用ローションや目薬ひとつとっても、妊娠という状況下では神経質に対応しなくてはならない。薬剤師がすべてのこ

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