医政羅針盤
働き方改革の大学病院等の診療応援への影響
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2019年3月1日号
医師の働き方改革の議論が進められている。19年2月1日号でも取り上げたが、時間外労働時間の上限をどの水準に設定するのか、注目が集まっている。水準自体もさることながら、その前提として、どこまでを時間外労働時間規制の対象に含めるのかという点も大きな問題だ。それに関連した論点として、2月8日の厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」で明確になったのは、副業・兼業の労働時間も含めてカウントする必要があるということだ。大学病院などから地域の関連病院には、さまざまなかたちで診療応援が行われているが、場合によっては、それらに影響が生じ得る。 少し古くなるが、筆者の講座では11年に山形県内の病院勤務医の勤務実態調査を実施した。その結果によると、山形県内の病院で非常勤医師による外来・病棟勤務時間数(宿日直を除く)は、11年9月の1ヵ月で、山形大学からの...
医師の働き方改革の議論が進められている。19年2月1日号でも取り上げたが、時間外労働時間の上限をどの水準に設定するのか、注目が集まっている。水準自体もさることながら、その前提として、どこまでを時間外労働時間規制の対象に含めるのかという点も大きな問題だ。それに関連した論点として、2月8日の厚生労働省の「医師の働き方改革に関する検討会」で明確になったのは、副業・兼業の労働時間も含めてカウントする必要があるということだ。大学病院などから地域の関連病院には、さまざまなかたちで診療応援が行われているが、場合によっては、それらに影響が生じ得る。 少し古くなるが、筆者の講座では11年に山形県内の病院勤務医の勤務実態調査を実施した。その結果によると、山形県内の病院で非常勤医師による外来・病棟勤務時間数(宿日直を除く)は、11年9月の1ヵ月で、山形大学からの支援
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