一筆入魂
分断を乗り越える手応え感じた若者
沖縄・県民投票で投票率低くても
ノンフィクション作家 辰濃哲郎
2019年3月1日号
なぜか、お通夜のような雰囲気だ。誰も笑顔を見せない。 2月24日に行われた沖縄県辺野古に建設中の米軍新基地の賛否を問う県民投票の投開票日のことだ。 午後7時半から、県民投票を担ってきた「辺野古」県民投票の会(元山仁士郎代表)が、開票状況を見守りながら記者会見を開く予定になっている。 県民投票の取材で沖縄に滞在していた私は、この日、どうしても外せない仕事で大阪を日帰りで往復しなければならなかった。8時前に戻り、会場となった那覇市の教育福祉会館に向かう。 すでに8時過ぎにNHKが、基地反対に「〇」印を記入した投票が、全有権者数の4分の1に当たる約29万票を超えることが確実と報じていた。投票率にかかわらず、4分の1を超えれば知事は日本政府と米国政府にそのことを通知することが県民投票条例で定められている。NHKの報道で会場は沸き返っているはず、だ...
なぜか、お通夜のような雰囲気だ。誰も笑顔を見せない。 2月24日に行われた沖縄県辺野古に建設中の米軍新基地の賛否を問う県民投票の投開票日のことだ。 午後7時半から、県民投票を担ってきた「辺野古」県民投票の会(元山仁士郎代表)が、開票状況を見守りながら記者会見を開く予定になっている。 県民投票の取材で沖縄に滞在していた私は、この日、どうしても外せない仕事で大阪を日帰りで往復しなければならなかった。8時前に戻り、会場となった那覇市の教育福祉会館に向かう。 すでに8時過ぎにNHKが、基地反対に「〇」印を記入した投票が、全有権者数の4分の1に当たる約29万票を超えることが確実と報じていた。投票率にかかわらず、4分の1を超えれば知事は日本政府と米国政府にそのことを通知することが県民投票条例で定められている。NHKの報道で会場は沸き返っているはず、だと思
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