医薬経済オンライン

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「無罪請負人」らが一発で保釈を獲得

ゴーン氏の事件に見る弁護人の「力量」

元特捜部主任検事 前田恒彦

2019年3月15日号

 カルロス・ゴーン氏が保釈された。史上4位の10億円と保釈保証金は高額だったが、特捜部の否認事件で公判前整理手続が始まる前に保釈になるのは異例であり、検察の衝撃も大だ。  確かに保釈許可率は増加傾向にあるし、「中世並みの人質司法」という海外からの批判を裁判所が意識したとの見方もある。それでも、前の弁護団による2度の保釈請求は即座に却下されている。状況が大きく変わっていないにもかかわらず、新弁護団は一発で保釈を獲得しており、刑事弁護に対する「力量」の差が出たかたちだ。  すなわち、前の弁護団は「ヤメ検」と呼ばれる元検事で、東京地検特捜部長などの要職を歴任した弁護士が中心だった。筆者も特捜部員として仕えたことがある。  一方、ゴーン氏は2度の保釈却下後、19年2月に彼らを見限り、「無罪請負人」こと弘中惇一郎弁護士や「...  カルロス・ゴーン氏が保釈された。史上4位の10億円と保釈保証金は高額だったが、特捜部の否認事件で公判前整理手続が始まる前に保釈になるのは異例であり、検察の衝撃も大だ。  確かに保釈許可率は増加傾向にあるし、「中世並みの人質司法」という海外からの批判を裁判所が意識したとの見方もある。それでも、前の弁護団による2度の保釈請求は即座に却下されている。状況が大きく変わっていないにもかかわらず、新弁護団は一発で保釈を獲得しており、刑事弁護に対する「力量」の差が出たかたちだ。  すなわち、前の弁護団は「ヤメ検」と呼ばれる元検事で、東京地検特捜部長などの要職を歴任した弁護士が中心だった。筆者も特捜部員として仕えたことがある。  一方、ゴーン氏は2度の保釈却下後、19年2月に彼らを見限り、「無罪請負人」こと弘中惇一郎弁護士や「レ

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