医薬経済オンライン

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時代遅れ「湘南アイパーク」の進む道

オープンイノベーションも企業誘致も中途半端

2019年3月15日号

 財務省内に旧大蔵省時代から、職員への戒めとして受け継がれる「昭和三大馬鹿査定」。一般的には戦艦大和、伊勢湾干拓、青函トンネルが該当するようだ。多くの血税を投じながら所期の目的を果たすことなく終わったビッグプロジェクトという点では、確かに甲乙付け難い失敗例と言えよう。  翻って平成の世の査定を、国内のヘルスケア分野に限って振り返ってみたときに、「STAP細胞」、「第一三共による印ランバクシーの買収」と肩を並べるかたちでランクインすると思われるのが、11年に竣工をみた「武田薬品による湘南研究所の建設」だろう。当時の社長・長谷川閑史氏が“世界に勝てる創薬研究所を実現する”と掲げて、地上10階建、延床面積31万平方メートルという世界最大級のラボラトリーを拵えた。土地は旧湘南工場の跡地ということでタダだったが、建屋の長辺方向の長さはおよそ330メー...  財務省内に旧大蔵省時代から、職員への戒めとして受け継がれる「昭和三大馬鹿査定」。一般的には戦艦大和、伊勢湾干拓、青函トンネルが該当するようだ。多くの血税を投じながら所期の目的を果たすことなく終わったビッグプロジェクトという点では、確かに甲乙付け難い失敗例と言えよう。  翻って平成の世の査定を、国内のヘルスケア分野に限って振り返ってみたときに、「STAP細胞」、「第一三共による印ランバクシーの買収」と肩を並べるかたちでランクインすると思われるのが、11年に竣工をみた「武田薬品による湘南研究所の建設」だろう。当時の社長・長谷川閑史氏が“世界に勝てる創薬研究所を実現する”と掲げて、地上10階建、延床面積31万平方メートルという世界最大級のラボラトリーを拵えた。土地は旧湘南工場の跡地ということでタダだったが、建屋の長辺方向の長さはおよそ330メートル

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