医薬経済オンライン

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製薬業界と平成の30年

巧妙になった医師との「癒着」

「製薬企業の平成事件簿」 贈収賄、横領、トカレフまで

2019年4月1日号

 製薬企業の社員が薬の採用で便宜を図ってもらうために医師や薬剤師を高級クラブで接待し、現金の入った袋を渡す。テレビドラマで製薬企業と医療機関の癒着を表すお決まりのワンシーンだが、今では製薬業界に導入された接待規制でそのような光景は大幅に減ってきた。だが、そんなステレオタイプの接待が残っていたのが平成の前半で、90(平成2)年1月に起きた愛知県の豊橋市民病院の汚職事件はその典型だった。  逮捕されたのは薬局長とミドリ十字の名古屋支店長、課長の3人。愛知県警は支店長と課長が、豊橋市民病院の薬局長に医薬品採用の謝礼として現金30万円を渡したとし贈賄罪で逮捕、さらに続いて協和発酵の営業社員も賄賂を渡した疑いで捕まえた。同病院では薬剤購入費の25%にあたる6億円分を薬価差益が占めていたという。厚生省(当時)の推定ではこの頃の薬価差益は総額1兆円超...  製薬企業の社員が薬の採用で便宜を図ってもらうために医師や薬剤師を高級クラブで接待し、現金の入った袋を渡す。テレビドラマで製薬企業と医療機関の癒着を表すお決まりのワンシーンだが、今では製薬業界に導入された接待規制でそのような光景は大幅に減ってきた。だが、そんなステレオタイプの接待が残っていたのが平成の前半で、90(平成2)年1月に起きた愛知県の豊橋市民病院の汚職事件はその典型だった。  逮捕されたのは薬局長とミドリ十字の名古屋支店長、課長の3人。愛知県警は支店長と課長が、豊橋市民病院の薬局長に医薬品採用の謝礼として現金30万円を渡したとし贈賄罪で逮捕、さらに続いて協和発酵の営業社員も賄賂を渡した疑いで捕まえた。同病院では薬剤購入費の25%にあたる6億円分を薬価差益が占めていたという。厚生省(当時)の推定ではこの頃の薬価差益は総額1兆円超。事

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