医薬経済オンライン

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間違いだらけのHTA

「成果報酬型支払い」の最新動向

第45回

東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中

2019年4月1日号

 給付の可否や価格の調整を決める際に、費用対効果のデータを「参考にする」のが(狭義の)HTAだ。参考にするのが肝で、費用対効果のデータ「のみ」で決定する機関は世界中どこにも存在しない。  もともとの条件では費用対効果が悪くて給付が難しい薬剤について、さまざまな「敗者復活ルール」が整備されている。代表的なのは、英国NICEの「患者アクセススキーム」(PAS)。企業サイドが何らかの条件を提示し、支払者側が合意すれば給付が認められる。  条件がターゲットにするのは、ICER(増分費用効果比)の分母(効果)か分子(費用)に絞られる。よく用いられるのは、条件の設定や適用ルールを決めやすい費用面、それも単純化した非公開値引きだが、効果面での条件設定も数は少ないものの重要な役割を占める。  メディアでは「成果報酬型」と呼ばれることも...  給付の可否や価格の調整を決める際に、費用対効果のデータを「参考にする」のが(狭義の)HTAだ。参考にするのが肝で、費用対効果のデータ「のみ」で決定する機関は世界中どこにも存在しない。  もともとの条件では費用対効果が悪くて給付が難しい薬剤について、さまざまな「敗者復活ルール」が整備されている。代表的なのは、英国NICEの「患者アクセススキーム」(PAS)。企業サイドが何らかの条件を提示し、支払者側が合意すれば給付が認められる。  条件がターゲットにするのは、ICER(増分費用効果比)の分母(効果)か分子(費用)に絞られる。よく用いられるのは、条件の設定や適用ルールを決めやすい費用面、それも単純化した非公開値引きだが、効果面での条件設定も数は少ないものの重要な役割を占める。  メディアでは「成果報酬型」と呼ばれることも多

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