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医政羅針盤

問い直すべき二次医療圏の範囲と役割

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2019年4月1日号

 医療提供体制を整備するうえでの基本的な単位として、二次医療圏という枠組みがある。だが、地域の実態を見ると、二次医療圏が必ずしも想定される役割を果たしていない場合が少なくない。医療提供体制改革が進められるなか、今回は二次医療圏のあり方を考えることとしたい。  医療圏は一次医療圏、二次医療圏、三次医療圏に区分される。  一次医療圏とは、日常生活に密着した頻度の高い医療を外来で確保する範囲であり、市町村を単位とする。ただし、医療法上の規定はない。  医療法に根拠があるのは二次医療圏と三次医療圏であり、二次医療圏とは、一体の区域として病院における入院医療を提供する体制の確保を図ることが相当な単位とされている。ひとつ、もしくは複数の市町村から構成される。  三次医療圏とは、先進的な技術を必要とする医療...  医療提供体制を整備するうえでの基本的な単位として、二次医療圏という枠組みがある。だが、地域の実態を見ると、二次医療圏が必ずしも想定される役割を果たしていない場合が少なくない。医療提供体制改革が進められるなか、今回は二次医療圏のあり方を考えることとしたい。  医療圏は一次医療圏、二次医療圏、三次医療圏に区分される。  一次医療圏とは、日常生活に密着した頻度の高い医療を外来で確保する範囲であり、市町村を単位とする。ただし、医療法上の規定はない。  医療法に根拠があるのは二次医療圏と三次医療圏であり、二次医療圏とは、一体の区域として病院における入院医療を提供する体制の確保を図ることが相当な単位とされている。ひとつ、もしくは複数の市町村から構成される。  三次医療圏とは、先進的な技術を必要とする医療や特

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