医薬経済オンライン

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読む医療ー医師が書いた本の斜め読みー

ネット依存を甘く見てはいけない

第118回

大西一幸

2019年4月1日号

 息子のひとりは海外で働いている。昔なら「元気でいるか、お金はあるか」と往年のフォークソングのような心配をしそうだが、昨今はネット、SNSの活用で、必要があれば瞬時に連絡できる。それも顔を見ながら話せる。  筆者の兄弟は、甥っ子が海外にいることを知らなかったのに、「何だ、彼は外国に住んでいるのか」とメールしてきた。SNSで知ったという。便利なのは間違いないし、こうした使い方には大きなメリットを感じる。だが、知らせる気がなかった話まで伝わると「何だかなぁ。それでいいのかな」と微かな不安を感じてしまう。海外に住む息子はそれを承知で、自身の情報をオープンにしているわけだから、杞憂といえばそれまでだ。  ある日、家人の職場の同僚が自宅に遊びに来た。同僚といっても若い人で、3歳の娘と、もうすぐ1歳の息子を連れている。息子がぐずり始め...  息子のひとりは海外で働いている。昔なら「元気でいるか、お金はあるか」と往年のフォークソングのような心配をしそうだが、昨今はネット、SNSの活用で、必要があれば瞬時に連絡できる。それも顔を見ながら話せる。  筆者の兄弟は、甥っ子が海外にいることを知らなかったのに、「何だ、彼は外国に住んでいるのか」とメールしてきた。SNSで知ったという。便利なのは間違いないし、こうした使い方には大きなメリットを感じる。だが、知らせる気がなかった話まで伝わると「何だかなぁ。それでいいのかな」と微かな不安を感じてしまう。海外に住む息子はそれを承知で、自身の情報をオープンにしているわけだから、杞憂といえばそれまでだ。  ある日、家人の職場の同僚が自宅に遊びに来た。同僚といっても若い人で、3歳の娘と、もうすぐ1歳の息子を連れている。息子がぐずり始めると

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