医薬経済オンライン

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増え続ける低体重新生児を学会が警告

少産に追い打ちかける乳児「老化」

ロハス・メディカル編集発行人 川口恭

2019年4月1日号

 18年12月、日本DOHaD学会が「『我が国における低出生体重児の割合増加』に対する喫緊の対策の必要性」なる声明文を発表した。同年8月にはサイエンス誌も低体重で生まれる新生児の割合が日本で増え続けていると警告している。 彼らは、なぜそんなことを問題視するのか。 理由は、「DOHaD」の言葉に隠されている。Developmental Origins of Health and Diseaseの頭文字を並べたもので、胎児期や生後早期の環境によって将来の健康状態、とくに生活習慣病の発症しやすさが大きく影響されるという学説だ。 この考え方が生まれるきっかけになったのが、第2次大戦末期ドイツに占領され極度の食糧難に陥ったオランダで生まれた赤ん坊たちが長じてから高い確率で肥満になった現象だった。その後、出生時に低体重だった赤ん坊は長じてから生活習慣病を発症しやすいという疫学研究結果が、80年代から90年代にか...  18年12月、日本DOHaD学会が「『我が国における低出生体重児の割合増加』に対する喫緊の対策の必要性」なる声明文を発表した。同年8月にはサイエンス誌も低体重で生まれる新生児の割合が日本で増え続けていると警告している。 彼らは、なぜそんなことを問題視するのか。 理由は、「DOHaD」の言葉に隠されている。Developmental Origins of Health and Diseaseの頭文字を並べたもので、胎児期や生後早期の環境によって将来の健康状態、とくに生活習慣病の発症しやすさが大きく影響されるという学説だ。 この考え方が生まれるきっかけになったのが、第2次大戦末期ドイツに占領され極度の食糧難に陥ったオランダで生まれた赤ん坊たちが長じてから高い確率で肥満になった現象だった。その後、出生時に低体重だった赤ん坊は長じてから生活習慣病を発症しやすいという疫学研究結果が、80年代から90年代にかけ

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