医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

誰がその「配送料」を負担するのか

保険外で「過当競争」に陥る遠隔服薬指導

2019年4月15日号

 周囲に店舗や医療機関が少ない、過疎地域に住む高齢者。インターホンが鳴ったので玄関を開けると、小ぶりな段ボールを抱えた宅配事業者の配達員が立っている。  その中身は、慢性疾患の治療で毎日服用している降圧剤や吸入剤などの処方薬。タブレットのテレビ電話を使った「遠隔服薬指導」で、事前に薬局の薬剤師から飲み忘れの状況や吸入デバイスの使い方を相談してあるから、安心だ。代金は月に1回、銀行口座から自動で引き落とされるので、玄関口で財布を探して右往左往することもない。調剤料も薬代も配送料も、まとめて支払われる。遠隔服薬指導に対応してくれる薬局の選択肢はいくつかあったが、ここの薬局は配送料が安かったのが決め手だ。  これはほんの例示だが、すでに一般消費財の通販ではお馴染みとなった光景だろう。どんなに宅配事業者の労働環境が劣悪だと叫...  周囲に店舗や医療機関が少ない、過疎地域に住む高齢者。インターホンが鳴ったので玄関を開けると、小ぶりな段ボールを抱えた宅配事業者の配達員が立っている。  その中身は、慢性疾患の治療で毎日服用している降圧剤や吸入剤などの処方薬。タブレットのテレビ電話を使った「遠隔服薬指導」で、事前に薬局の薬剤師から飲み忘れの状況や吸入デバイスの使い方を相談してあるから、安心だ。代金は月に1回、銀行口座から自動で引き落とされるので、玄関口で財布を探して右往左往することもない。調剤料も薬代も配送料も、まとめて支払われる。遠隔服薬指導に対応してくれる薬局の選択肢はいくつかあったが、ここの薬局は配送料が安かったのが決め手だ。  これはほんの例示だが、すでに一般消費財の通販ではお馴染みとなった光景だろう。どんなに宅配事業者の労働環境が劣悪だと叫ば

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence