医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

呆れ果てる「ゾフルーザ」の凋落

「耐性」問題を軽視した企業と医師と厚労省

2019年4月15日号

 日本の医療は、依然としてこの程度のレベル――。専門医ら一部の医療関係者は、呆れ顔で今回の混乱を眺めている。18~19年のインフルエンザシーズンで、爆発的に市場シェアを得た、塩野義製薬の抗インフル薬「ゾフルーザ」(バロキサビル)の「耐性ウイルス」が発生した問題についてだ。  多くの関連報道もあり、やっと医療現場で危機感が醸成され始めているが、その経緯は何ともお粗末。製薬企業のプロモーション、メディアの雰囲気に飲まれ、医薬品を「吟味」する思考を失った。  少し経緯を振り返りたい。ゾフルーザは日本発の新薬として、世界に先駆けて昨年3月14日に発売された。経口剤で競合する中外製薬の「タミフル」(オセルタミビル)が「1日2回・5日間」の服用であるのに対し、ゾフルーザは「1回飲むだけ」と簡明。発売後、テレビや新聞、週刊誌を含め、至る所でそ...  日本の医療は、依然としてこの程度のレベル――。専門医ら一部の医療関係者は、呆れ顔で今回の混乱を眺めている。18~19年のインフルエンザシーズンで、爆発的に市場シェアを得た、塩野義製薬の抗インフル薬「ゾフルーザ」(バロキサビル)の「耐性ウイルス」が発生した問題についてだ。  多くの関連報道もあり、やっと医療現場で危機感が醸成され始めているが、その経緯は何ともお粗末。製薬企業のプロモーション、メディアの雰囲気に飲まれ、医薬品を「吟味」する思考を失った。  少し経緯を振り返りたい。ゾフルーザは日本発の新薬として、世界に先駆けて昨年3月14日に発売された。経口剤で競合する中外製薬の「タミフル」(オセルタミビル)が「1日2回・5日間」の服用であるのに対し、ゾフルーザは「1回飲むだけ」と簡明。発売後、テレビや新聞、週刊誌を含め、至る所でその

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