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眺望 医薬街道

研修医の年間1860時間残業は「過酷」

近藤正觀

2019年4月15日号

 厚生労働省は3月28日、「医師の働き方改革に関する検討会」に最終報告書案を示し、了承された。しかし内容は現状追認で、研修医の過酷な勤務状態が続く。 地域医療の崩壊を避けるため、24年までは研修医に年間1860時間(月間155時間)の残業時間を上限とする。一般的な過労死ラインの月80時間に対し約2倍となる計算である。医師の働き方をめぐっては、応招義務があることを理由に過酷な勤務態勢を組む医療機関がある。医療は人命に関わる仕事なので、需要を予測することはできず、24時間体制で応えなければならない特殊性が存在する。 国民皆保険の日本の医療保障は恵まれている。16年の医療費約42兆円は金額面では多額だが、対GDP比は8.5%前後で、米国の2ケタに比べたら割安だ。医療費の50%以上は人件費が占めるが、医師の激務に甘え、医療費を抑えているとも言える。検討会に報告された医師の勤...  厚生労働省は3月28日、「医師の働き方改革に関する検討会」に最終報告書案を示し、了承された。しかし内容は現状追認で、研修医の過酷な勤務状態が続く。 地域医療の崩壊を避けるため、24年までは研修医に年間1860時間(月間155時間)の残業時間を上限とする。一般的な過労死ラインの月80時間に対し約2倍となる計算である。医師の働き方をめぐっては、応招義務があることを理由に過酷な勤務態勢を組む医療機関がある。医療は人命に関わる仕事なので、需要を予測することはできず、24時間体制で応えなければならない特殊性が存在する。 国民皆保険の日本の医療保障は恵まれている。16年の医療費約42兆円は金額面では多額だが、対GDP比は8.5%前後で、米国の2ケタに比べたら割安だ。医療費の50%以上は人件費が占めるが、医師の激務に甘え、医療費を抑えているとも言える。検討会に報告された医師の勤務は

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