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技術革新と製薬企業の明日

「刮目」すべき低分子抗体薬

第103回 課題あるもBSを凌駕する可能性

生島准

2019年4月15日号

 抗体薬全盛の時代だ。全世界でバイオシミラー(BS)を除いても80製品以上が上市された。現在、治験後期に入っている抗体薬も100に迫り、数年以内に100種が商品化される時代がやってくる。しかし、恐竜がか弱い夜行性の哺乳類に地上の王者を奪われたように、抗体医薬に挑戦する次世代のモダリティの確かな足音が聞こえてきた。皮肉にもそれは、抗体医薬の身内、低分子化した抗体だ。分子量15万の巨大分子の抗体から分子量5万から2万5000の低分子抗体の商品化が始まった。しかも、中分子薬の時代に先駆けて。今こそ低分子化抗体に注目すべきだ。 19年2月6日、米国食品医薬品局(FDA)は低分子化抗体の本命、ナノボディの第1号商品「カブリビ」(カプラシズマブ)を承認した。後天性紫斑病治療薬である。開発したのはベルギーのベンチャー企業アブリンクス。承認の見通しが付いた18年6月に仏サノフィが48...  抗体薬全盛の時代だ。全世界でバイオシミラー(BS)を除いても80製品以上が上市された。現在、治験後期に入っている抗体薬も100に迫り、数年以内に100種が商品化される時代がやってくる。しかし、恐竜がか弱い夜行性の哺乳類に地上の王者を奪われたように、抗体医薬に挑戦する次世代のモダリティの確かな足音が聞こえてきた。皮肉にもそれは、抗体医薬の身内、低分子化した抗体だ。分子量15万の巨大分子の抗体から分子量5万から2万5000の低分子抗体の商品化が始まった。しかも、中分子薬の時代に先駆けて。今こそ低分子化抗体に注目すべきだ。 19年2月6日、米国食品医薬品局(FDA)は低分子化抗体の本命、ナノボディの第1号商品「カブリビ」(カプラシズマブ)を承認した。後天性紫斑病治療薬である。開発したのはベルギーのベンチャー企業アブリンクス。承認の見通しが付いた18年6月に仏サノフィが48億

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