医政羅針盤
混乱続く専門医制度と人材育成の問題
山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰
2019年4月15日号
専門医制度をめぐって混乱が続いている。当初、新しい専門医制度は17年度から開始される予定だったが、地域医療に与える影響を懸念する声などが広がり、1年延期された。その後、18年度からは無事開始に漕ぎ着けたものの、専門医制度の問題がすべて解決しているわけではない。
専門医制度は19の基本領域による1階部分と、サブスペシャルティ領域の2階部分で構成されている。基本領域は内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、整形外科、脳神経外科、形成外科、救急科、麻酔科、放射線科、リハビリテーション科、病理、臨床検査、総合診療である。さらに専門性に特化したサブスペシャルティ領域については、関係する基本領域の専門医を取得したうえで、専門医を取得する。
新しい制度の下での基本領域の専門医研修は18年度から1年遅れ...
専門医制度をめぐって混乱が続いている。当初、新しい専門医制度は17年度から開始される予定だったが、地域医療に与える影響を懸念する声などが広がり、1年延期された。その後、18年度からは無事開始に漕ぎ着けたものの、専門医制度の問題がすべて解決しているわけではない。
専門医制度は19の基本領域による1階部分と、サブスペシャルティ領域の2階部分で構成されている。基本領域は内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、整形外科、脳神経外科、形成外科、救急科、麻酔科、放射線科、リハビリテーション科、病理、臨床検査、総合診療である。さらに専門性に特化したサブスペシャルティ領域については、関係する基本領域の専門医を取得したうえで、専門医を取得する。
新しい制度の下での基本領域の専門医研修は18年度から1年遅れで開
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