医薬経済オンライン

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読む医療ー医師が書いた本の斜め読みー

「若い」医師の本音を聞きたかったが

第120回

大西一幸

2019年5月1日号

 今回の読書は、中山祐次郎著『医者の本音』(SB新書)。18年8月に上梓され、12月までに8刷となっている。ベストセラーだ。サブタイトルは「患者の前で何を考えているか」。帯には、なぜ医者の態度はいつも冷たいのか、患者の「薬を減らしたい」をどう思うか、「様子を見ましょう」の裏で何を考えているのか、などを挙げて「真意」と「本心」に迫るとのセールストークも示され、「ここまで書いていいの?現役の医師が勇気をもって明かす!」なんて、何だか読者や患者のちょっとした覗き見心をくすぐる言葉が溢れ返っている。  ただ、この本、読後の印象は、「医者の本音」というより患者にこれからなる人、なっている人向けの、「アドバイス」本である。驚くような医者の実態や、心のうちが明かされているわけでもないように思えるし、かなりの部分、知っているか想定の範囲...  今回の読書は、中山祐次郎著『医者の本音』(SB新書)。18年8月に上梓され、12月までに8刷となっている。ベストセラーだ。サブタイトルは「患者の前で何を考えているか」。帯には、なぜ医者の態度はいつも冷たいのか、患者の「薬を減らしたい」をどう思うか、「様子を見ましょう」の裏で何を考えているのか、などを挙げて「真意」と「本心」に迫るとのセールストークも示され、「ここまで書いていいの?現役の医師が勇気をもって明かす!」なんて、何だか読者や患者のちょっとした覗き見心をくすぐる言葉が溢れ返っている。  ただ、この本、読後の印象は、「医者の本音」というより患者にこれからなる人、なっている人向けの、「アドバイス」本である。驚くような医者の実態や、心のうちが明かされているわけでもないように思えるし、かなりの部分、知っているか想定の範囲内と

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