医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

経済記事の読み方

公的病院の事務局長ポストもある

地銀マン「第二の人生」の行き先

2019年5月15日号

 金融業界の取材を始めた1980年代中盤、銀行の定年年齢は各行によって異なり、55歳から58歳が相場だった。  87年頃の初秋、東北地方のある県に馴染みの銀行員2人を訪ねた。A氏は55歳で役職定年になり、取引先に総務部長として転籍。B氏は友好関係にある信用組合で専務理事に就いていた。いずれも直前は地方銀行の東京事務所所長で、駆け出しの若造記者を厭わずに接してくれた。  A氏は真面目の上に2文字が付くほどの堅物で、長年勤めた地銀の本部の目の前にある小さな印刷会社の一室で、不機嫌そうな顔をして招き入れてくれた。そして、「長年勤務した銀行には、感謝の念に堪えない。ここは面白い仕事ではないが、似合いの職場である」などと、ニコリともしないで近況を話してくれた。  朴訥だが社交的だったB氏は、A氏とは打って変わって上機嫌で両手を広げて...  金融業界の取材を始めた1980年代中盤、銀行の定年年齢は各行によって異なり、55歳から58歳が相場だった。  87年頃の初秋、東北地方のある県に馴染みの銀行員2人を訪ねた。A氏は55歳で役職定年になり、取引先に総務部長として転籍。B氏は友好関係にある信用組合で専務理事に就いていた。いずれも直前は地方銀行の東京事務所所長で、駆け出しの若造記者を厭わずに接してくれた。  A氏は真面目の上に2文字が付くほどの堅物で、長年勤めた地銀の本部の目の前にある小さな印刷会社の一室で、不機嫌そうな顔をして招き入れてくれた。そして、「長年勤務した銀行には、感謝の念に堪えない。ここは面白い仕事ではないが、似合いの職場である」などと、ニコリともしないで近況を話してくれた。  朴訥だが社交的だったB氏は、A氏とは打って変わって上機嫌で両手を広げて歓待

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence