医薬経済オンライン

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キムリア薬価の「日本的決着」

ルールよりも優先される社会的許容度

2019年6月1日号

「オプジーボのトラウマがあり、値付け時点でのバッシングは何としても避けたい。当局も企業も、その点では共通だったのではないか」  製薬内資大手の薬価担当者は「3349万円」という数字について、そんな感想を漏らす。ノバルティスファーマのCAR–T細胞療法「キムリア点滴静注」は5月22日、1患者あたり3349万3407円で薬価収載された。 「米国では5000万円超」「成功報酬型の導入も」などと、一般紙やテレビまでもが、日本の償還価格に注目するなかでの決定だった。ただ、5000万円という象徴的な金額を基準にすれば、その「3分の2」に落ち着いたわけだ。市場規模予測については18年10月、厚生労働省保険局医療課の田宮憲一薬剤管理官がこう語っていた。 「薬価がどうなるかにもよるが、100億~200億円程度のものになる」  しかし、蓋を開けてみると、... 「オプジーボのトラウマがあり、値付け時点でのバッシングは何としても避けたい。当局も企業も、その点では共通だったのではないか」  製薬内資大手の薬価担当者は「3349万円」という数字について、そんな感想を漏らす。ノバルティスファーマのCAR–T細胞療法「キムリア点滴静注」は5月22日、1患者あたり3349万3407円で薬価収載された。 「米国では5000万円超」「成功報酬型の導入も」などと、一般紙やテレビまでもが、日本の償還価格に注目するなかでの決定だった。ただ、5000万円という象徴的な金額を基準にすれば、その「3分の2」に落ち着いたわけだ。市場規模予測については18年10月、厚生労働省保険局医療課の田宮憲一薬剤管理官がこう語っていた。 「薬価がどうなるかにもよるが、100億~200億円程度のものになる」  しかし、蓋を開けてみると、ノ

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