医薬経済オンライン

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掛け声「台無し」の高血圧GL

1ヵ月過ぎてもCOI開示されず

ロハス・メディカル編集発行人 川口恭

2019年6月1日号

 治療目標を収縮期血圧130㎜Hg未満へと引き下げたことで話題になった『高血圧治療ガイドライン2019』が日本高血圧学会から発刊されたのは、改元10連休直前の4月25日のことだった。 大方のメディアは、治療目標強化に伴って治療対象・服薬対象の患者が大幅に増えるだろうと予測した。製薬業界にとっての市場拡大だ。当然、このGLが製薬マネーの影響をどの程度受けて作成されたかに社会の関心は集まる。 それでなくとも、医師と製薬マネーとの関係に社会の厳しい視線が注がれるきっかけとなったのは、ノバルティスファーマの降圧剤「ディオバン」を扱った臨床研究での不正発覚だ。つまり高血圧分野の医師たちには前科がある。 学会でも、そうした厳しい視線は意識していたことだろう。GLの冒頭3頁目には、「過去3年間(16~18年)のCOI(利益相反)について(中略)学会のウェブサイト上に公開した」と...  治療目標を収縮期血圧130㎜Hg未満へと引き下げたことで話題になった『高血圧治療ガイドライン2019』が日本高血圧学会から発刊されたのは、改元10連休直前の4月25日のことだった。 大方のメディアは、治療目標強化に伴って治療対象・服薬対象の患者が大幅に増えるだろうと予測した。製薬業界にとっての市場拡大だ。当然、このGLが製薬マネーの影響をどの程度受けて作成されたかに社会の関心は集まる。 それでなくとも、医師と製薬マネーとの関係に社会の厳しい視線が注がれるきっかけとなったのは、ノバルティスファーマの降圧剤「ディオバン」を扱った臨床研究での不正発覚だ。つまり高血圧分野の医師たちには前科がある。 学会でも、そうした厳しい視線は意識していたことだろう。GLの冒頭3頁目には、「過去3年間(16~18年)のCOI(利益相反)について(中略)学会のウェブサイト上に公開した」と過

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