医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

経済記事の読み方

やはり失敗だったリーマン買収

大赤字でも危機感乏しい野村HD

2019年6月1日号

 野村ホールディングスの19年3月期決算が1000億円の最終赤字となり、証券業界の退潮ぶりがあらわになっている。また、大和証券グループ本社、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJ証券ホールディングスの証券大手4社も最終利益は黒字を確保したものの17年度比でマイナス。景気の波をモロにかぶる証券業界だから減益自体に驚くことはないのだが、問題なのは、野村が生んだ赤字の中身だ。  同社の赤字は08年に買収した米投資銀行のリーマン・ブラザーズ(欧州・アジア部門)の減損損失が主因だ。同じくリーマン・ショックを好機と捉えて不得意分門だった投資銀行業務のテコ入れを狙いに、米投資銀などに出資や提携強化を図り、その後証券業界で地歩を築いたメガバンクグループ系証券とのコントラストがより鮮明になった。  野村証券のリーマン買収は、当初から大きな賭けと見られていた。巨大...  野村ホールディングスの19年3月期決算が1000億円の最終赤字となり、証券業界の退潮ぶりがあらわになっている。また、大和証券グループ本社、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJ証券ホールディングスの証券大手4社も最終利益は黒字を確保したものの17年度比でマイナス。景気の波をモロにかぶる証券業界だから減益自体に驚くことはないのだが、問題なのは、野村が生んだ赤字の中身だ。  同社の赤字は08年に買収した米投資銀行のリーマン・ブラザーズ(欧州・アジア部門)の減損損失が主因だ。同じくリーマン・ショックを好機と捉えて不得意分門だった投資銀行業務のテコ入れを狙いに、米投資銀などに出資や提携強化を図り、その後証券業界で地歩を築いたメガバンクグループ系証券とのコントラストがより鮮明になった。  野村証券のリーマン買収は、当初から大きな賭けと見られていた。巨大市場

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence