医薬経済オンライン

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老朽化した日本型の人材開発

生え抜きから「トップ」輩出へ、システム見直した武田

2019年6月15日号

「武田薬品の前社長である長谷川閑史相談役は、生え抜きの後継者の育成に失敗した。グローバル化した組織を統括できる人材がおらず、やむを得ずグラクソ・スミスクラインで役員を務めていた49歳のクリストフ・ウェバー氏を引き抜き、社長に就いてもらった」  これは長谷川氏を批判するときによく耳にする見方のひとつだ。だが、果たして正しいのだろうか。  長谷川氏を擁護する気はないが、10年単位という時間のかかる「人材開発」の遅れを長谷川氏だけに背負わせるのは、少し違うのではないか。長谷川氏が社長に就任したのは03年。武田の人材開発システムはそれ以前に構築されており、経営を担う人材もその仕組みに従って育成されてきた。平社員から日本国内の部門を中心に係長、課長、部長と階段を上り、途中で他部門への異動、海外経験も挟んで取締役へと昇進。年功序列で3... 「武田薬品の前社長である長谷川閑史相談役は、生え抜きの後継者の育成に失敗した。グローバル化した組織を統括できる人材がおらず、やむを得ずグラクソ・スミスクラインで役員を務めていた49歳のクリストフ・ウェバー氏を引き抜き、社長に就いてもらった」  これは長谷川氏を批判するときによく耳にする見方のひとつだ。だが、果たして正しいのだろうか。  長谷川氏を擁護する気はないが、10年単位という時間のかかる「人材開発」の遅れを長谷川氏だけに背負わせるのは、少し違うのではないか。長谷川氏が社長に就任したのは03年。武田の人材開発システムはそれ以前に構築されており、経営を担う人材もその仕組みに従って育成されてきた。平社員から日本国内の部門を中心に係長、課長、部長と階段を上り、途中で他部門への異動、海外経験も挟んで取締役へと昇進。年功序列で30年

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