「浜松医療拒否裁判」に見る日本の現実
「犯罪者」を締め出しても渡航移植は減らない
フリージャーナリスト 髙橋幸春
2019年6月15日号
5月16日、東京高等裁判所で、ある判決が下された。18年12月に出された静岡地方裁判所の判決に続き、原告の請求を棄却するものだった。原告は静岡県在住のSさん(69)。被告は国立大学法人浜松医科大学だ。
東京高裁は請求を棄却した
「こんなばかな話があるものか。患者が治療を求めて病院へ行ったのに、診療拒否がまかり通っている。まして浜松医科大学は国立だ。税金で運営されている病院が平然と国民の診療を拒否している」
Sさんの怒りは収まらない。
Sさんが中華人民共和国の天津第一中央医院東方臓器移植センターで、腎臓移植の手術を受けたのは15年1月22日のことだった。
帰国は2月1日。3日から5日まで東京西徳洲会病院に入院した。その後、自宅から東京までの通院が困難なため、4月1日に紹介状をもらい、浜松医...
5月16日、東京高等裁判所で、ある判決が下された。18年12月に出された静岡地方裁判所の判決に続き、原告の請求を棄却するものだった。原告は静岡県在住のSさん(69)。被告は国立大学法人浜松医科大学だ。
東京高裁は請求を棄却した
「こんなばかな話があるものか。患者が治療を求めて病院へ行ったのに、診療拒否がまかり通っている。まして浜松医科大学は国立だ。税金で運営されている病院が平然と国民の診療を拒否している」
Sさんの怒りは収まらない。
Sさんが中華人民共和国の天津第一中央医院東方臓器移植センターで、腎臓移植の手術を受けたのは15年1月22日のことだった。
帰国は2月1日。3日から5日まで東京西徳洲会病院に入院した。その後、自宅から東京までの通院が困難なため、4月1日に紹介状をもらい、浜松医大医
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