審査建言
後発品「安定供給」のための環境の整備を
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2019年6月15日号
医療費削減のため、政府が強力に推し進めてきた後発品の使用促進策も、目標値である数量ベース80%の達成が見えてきた。一方、政策的な後押しから順風満帆で業績を拡大してきた後発品企業もそろそろ淘汰の段階を迎えつつある。安定供給確保の観点から、今後のあるべき姿が問われている。
後発品使用促進策と並行して進められた、長期収載品の抑制策は、当該企業の長期収載品からの撤退、あるいは、オーソライズド・ジェネリック(AG)への転換というかたちで急速に効果を示している。ただ、長期収載品撤退後の安定供給の確保とともに、安全性をいかに確保すべきかという新たな課題が行政に突き付けられている。
医療費の敵として後発品への置き換えが急速に進められている長期収載品だが、使いこなされた医薬品の安全性確保という役割は忘れられてきた。先発品企業が責任...
医療費削減のため、政府が強力に推し進めてきた後発品の使用促進策も、目標値である数量ベース80%の達成が見えてきた。一方、政策的な後押しから順風満帆で業績を拡大してきた後発品企業もそろそろ淘汰の段階を迎えつつある。安定供給確保の観点から、今後のあるべき姿が問われている。
後発品使用促進策と並行して進められた、長期収載品の抑制策は、当該企業の長期収載品からの撤退、あるいは、オーソライズド・ジェネリック(AG)への転換というかたちで急速に効果を示している。ただ、長期収載品撤退後の安定供給の確保とともに、安全性をいかに確保すべきかという新たな課題が行政に突き付けられている。
医療費の敵として後発品への置き換えが急速に進められている長期収載品だが、使いこなされた医薬品の安全性確保という役割は忘れられてきた。先発品企業が責任を負
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