医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

読む医療ー医師が書いた本の斜め読みー

問題は危険性、疾患ではない

第123回

大西一幸

2019年6月15日号

 人びとの記憶はまだ新しいはずだ。16年の米国大統領選。よもや共和党のドナルド・トランプ氏が勝つとは、とくに日本では予想されていなかったように思う。白人中流層以下の人びとに支持を得た、民主党の知識人受けする政策への反発が強かったとの分析が今でも主流に見える。民主党候補者選出でも、若年層や貧困層の支持を受けたバーニー・サンダース氏が、ヒラリー・クリントン氏と接戦を演じ、米国の貧富格差はかなり表面化した。それだけに、トランプ氏当選は米国社会の分断の様相を世界に見せつけることになった。  大統領就任後も、彼の振る舞いは全世界の話題を独り占めにしている。私が最も驚き、そして「嫌な感じ」が拭えないトランプ氏の行動は、過度なイスラエルへの傾斜だ。日本のメディアは対北朝鮮政策に関心が強いが、世界的な危機感の主軸はそこではないはず。「平和」とい...  人びとの記憶はまだ新しいはずだ。16年の米国大統領選。よもや共和党のドナルド・トランプ氏が勝つとは、とくに日本では予想されていなかったように思う。白人中流層以下の人びとに支持を得た、民主党の知識人受けする政策への反発が強かったとの分析が今でも主流に見える。民主党候補者選出でも、若年層や貧困層の支持を受けたバーニー・サンダース氏が、ヒラリー・クリントン氏と接戦を演じ、米国の貧富格差はかなり表面化した。それだけに、トランプ氏当選は米国社会の分断の様相を世界に見せつけることになった。  大統領就任後も、彼の振る舞いは全世界の話題を独り占めにしている。私が最も驚き、そして「嫌な感じ」が拭えないトランプ氏の行動は、過度なイスラエルへの傾斜だ。日本のメディアは対北朝鮮政策に関心が強いが、世界的な危機感の主軸はそこではないはず。「平和」という

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence