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鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

エビデンスもCOIも不合格 「高血圧GL」は白紙撤回すべき

第88回

鳥集徹

2019年6月15日号

 本誌の前号(19年6月1日号)に掲載された記事「『疑念』が深まるばかりの改訂高血圧GL 『130/80㎜Hg未満』の科学的根拠はどこに」はとても勉強になった。 記事は、今回の「高血圧治療ガイドライン2019」改定の根拠となった研究の問題点を指摘したうえで、「低リスク高血圧患者で『130/80㎜Hg未満』目標降圧を支持する確固たるエビデンスは存在しない」と断ずる。そして、本GL作成委員長を務めた横浜労災病院・院長の梅村敏氏(横浜市立大学名誉教授)の、日本高血圧学会プレスセミナー(18年4月27日)の発言を引いて、こう批判する。「これらの、エビデンスに乏しい推奨から『日本だけ孤立する必要はない』と欧米に追従して、降圧目標を引き下げた。引き下げの有用性を証明するエビデンスが提示されていない以上、今回の日本ガイドライン改定はお粗末な改定と言われても仕方がない」 しかも記事は...  本誌の前号(19年6月1日号)に掲載された記事「『疑念』が深まるばかりの改訂高血圧GL 『130/80㎜Hg未満』の科学的根拠はどこに」はとても勉強になった。 記事は、今回の「高血圧治療ガイドライン2019」改定の根拠となった研究の問題点を指摘したうえで、「低リスク高血圧患者で『130/80㎜Hg未満』目標降圧を支持する確固たるエビデンスは存在しない」と断ずる。そして、本GL作成委員長を務めた横浜労災病院・院長の梅村敏氏(横浜市立大学名誉教授)の、日本高血圧学会プレスセミナー(18年4月27日)の発言を引いて、こう批判する。「これらの、エビデンスに乏しい推奨から『日本だけ孤立する必要はない』と欧米に追従して、降圧目標を引き下げた。引き下げの有用性を証明するエビデンスが提示されていない以上、今回の日本ガイドライン改定はお粗末な改定と言われても仕方がない」 しかも記事は、低

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