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Dear Tomorrow 新しいヘルスケアマーケティング

がん遺伝子パネル検査で表出する前向きな課題

第70回 多様な開発戦略を必要とする遺伝子治療

ジョージメイソン大学大学院(バージニア州) パブリックヘルス専攻  堀 玲子

2019年6月15日号

 がんの遺伝子パネル検査が6月から保険適用になった。かなりの迅速判断だった。今までは研究や院内の特別な予算で実施されていた検査が、公的保険によって少しでも多くの患者さんに適用され、新たながん治療の選択肢が広がる可能性がある。 このがん遺伝子パネル検査は臨床に携わる医師のやる気も生み出す要素になるのではないか。パネル検査が実施されている施設へのがん患者の新たな紹介先にも道が開けるし、治験先などの情報公開もさらに進むだろう。先進的ながんの治験を実施しておらず、特定領域のがんの専門医もいない病院でも、将来は特殊ながん患者の治療に関われるかもしれない。 もちろん、パネル検査で得られた結果をどう解釈して分析するか、またどのように患者に伝えるかなどは、これからの課題だ。検査である特定の遺伝子変異が見つかったとしても、これに対応する治療薬がない場合はど...  がんの遺伝子パネル検査が6月から保険適用になった。かなりの迅速判断だった。今までは研究や院内の特別な予算で実施されていた検査が、公的保険によって少しでも多くの患者さんに適用され、新たながん治療の選択肢が広がる可能性がある。 このがん遺伝子パネル検査は臨床に携わる医師のやる気も生み出す要素になるのではないか。パネル検査が実施されている施設へのがん患者の新たな紹介先にも道が開けるし、治験先などの情報公開もさらに進むだろう。先進的ながんの治験を実施しておらず、特定領域のがんの専門医もいない病院でも、将来は特殊ながん患者の治療に関われるかもしれない。 もちろん、パネル検査で得られた結果をどう解釈して分析するか、またどのように患者に伝えるかなどは、これからの課題だ。検査である特定の遺伝子変異が見つかったとしても、これに対応する治療薬がない場合はどう

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