外資の「闊歩」にただ立ちすくむ国内企業

ノバルティスがかき回し続ける日本医薬品市場

2019年7月1日号

「憎っくきグラマン」などと書き出すと、いつの時代の何の雑誌なんだとお叱りを受けそうだ。しかし、戦後75年近くが経っても旧軍関係者のみならず、日本の航空関連産業の“中の人”の間にも遍満している恨み節であるのも事実である。要は、世代を超えたトラウマとなっているのだろう。　経緯を知れば、確かに無理もない。その頃の国内最高レベルの叡智と技術と資材を投入して実用化した戦闘機が、1勝19敗という圧倒的な実力差でもってグラマン機に敗れることになったのだから。しかも、その後も有効な反撃手段を欠き、負け癖を引きずったまま敗戦へ。戦後もことごとく世界市場への挑戦を跳ね除けられ、21世紀に入ってようやくビジネスジェット機というニッチ分野で一矢を報いることができたという有り様だ。　片やグラマンは、後に「アポロ11号」の月着陸船を開発するまで技術と... 「憎っくきグラマン」などと書き出すと、いつの時代の何の雑誌なんだとお叱りを受けそうだ。しかし、戦後75年近くが経っても旧軍関係者のみならず、日本の航空関連産業の“中の人”の間にも遍満している恨み節であるのも事実である。要は、世代を超えたトラウマとなっているのだろう。　経緯を知れば、確かに無理もない。その頃の国内最高レベルの叡智と技術と資材を投入して実用化した戦闘機が、1勝19敗という圧倒的な実力差でもってグラマン機に敗れることになったのだから。しかも、その後も有効な反撃手段を欠き、負け癖を引きずったまま敗戦へ。戦後もことごとく世界市場への挑戦を跳ね除けられ、21世紀に入ってようやくビジネスジェット機というニッチ分野で一矢を報いることができたという有り様だ。　片やグラマンは、後に「アポロ11号」の月着陸船を開発するまで技術と信

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