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最近「懸念」を抱いた2つの出来事

2019年7月1日号

 筆者は最近、医療に関連した2つの事案で、看過できない懸念を抱いた。それは「認知症大綱」と「妊婦加算」である。 認知症大綱は、政府が策定した認知症対策の行動評価となるものだ。ポイントは、①70歳代の発症を10年間で1歳遅らせ、同年代に占める認知症の人の割合を25年までの6年間で6%減らす、②学校教育などで認知症の人の理解を促進、③医療・介護者向けに認知症に関する研修を実施、④公共交通機関や建物などハード面のバリアフリー化を推進︱︱。数値目標以外は、何の問題もないように思う。 しかし、認知症の当事者団体などが、数値が一人歩きすることによって、認知症になった人への偏見を生む恐れがあるとして、数値目標に激しく反発した。そして政府はただちに数値目標を参考数値に格下げした。なお、科学的根拠のある認知症予防の具体的な方法が示されていなかったことも反発を招いた。政...  筆者は最近、医療に関連した2つの事案で、看過できない懸念を抱いた。それは「認知症大綱」と「妊婦加算」である。 認知症大綱は、政府が策定した認知症対策の行動評価となるものだ。ポイントは、①70歳代の発症を10年間で1歳遅らせ、同年代に占める認知症の人の割合を25年までの6年間で6%減らす、②学校教育などで認知症の人の理解を促進、③医療・介護者向けに認知症に関する研修を実施、④公共交通機関や建物などハード面のバリアフリー化を推進︱︱。数値目標以外は、何の問題もないように思う。 しかし、認知症の当事者団体などが、数値が一人歩きすることによって、認知症になった人への偏見を生む恐れがあるとして、数値目標に激しく反発した。そして政府はただちに数値目標を参考数値に格下げした。なお、科学的根拠のある認知症予防の具体的な方法が示されていなかったことも反発を招いた。政府は

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