抗生物質が「国難レベル」の供給不安
もはやメーカーの「使命感」だけでは乗り越えられない
㈱薬新 井高恭彦
2019年7月15日号
国内で供給難に陥る抗生物質が相次いでいる。昨年来、「アンピシリン/スルバクタム」「セファゾリン」「タゾピペ」で深刻な品薄や出荷制限が続いている。
度重なる薬価引き下げと“使い過ぎ”批判を受け、新薬メーカーが抗生物質事業から撤退、一方で、今も供給を続けているメーカーは原料や原薬の調達を海外に依存するケースが多くなった。その結果、何らかの理由で海外の原料や原薬が不足すると、国内の抗生物質がたちまち供給難に陥るというドミノ現象が頻繁に起こるようになった。日本の医薬品産業政策は「イノベーション、イノベーション」の一点張りだが、その陰で、臨床現場を支えてきた抗生物質の生産、供給体制が見るも無残にやせ細っていたのだ。
アンピシリン/スルバクタムはもともと先発品1社と後発品6社が製造販売してきたが、17年秋以降、後発品4社が次々に...
国内で供給難に陥る抗生物質が相次いでいる。昨年来、「アンピシリン/スルバクタム」「セファゾリン」「タゾピペ」で深刻な品薄や出荷制限が続いている。
度重なる薬価引き下げと“使い過ぎ”批判を受け、新薬メーカーが抗生物質事業から撤退、一方で、今も供給を続けているメーカーは原料や原薬の調達を海外に依存するケースが多くなった。その結果、何らかの理由で海外の原料や原薬が不足すると、国内の抗生物質がたちまち供給難に陥るというドミノ現象が頻繁に起こるようになった。日本の医薬品産業政策は「イノベーション、イノベーション」の一点張りだが、その陰で、臨床現場を支えてきた抗生物質の生産、供給体制が見るも無残にやせ細っていたのだ。
アンピシリン/スルバクタムはもともと先発品1社と後発品6社が製造販売してきたが、17年秋以降、後発品4社が次々に供
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