医工連携
DDSから「体内病院」へ
医工連携の実践者2 片岡一則 ナノ医療イノベーションセンター長
2019年7月15日号
京浜工業地帯の一角、羽田空港B滑走路から多摩川を渡った所に位置する川崎市殿町地区には04年まで、いすゞ自動車のトラック工場が存在していた。跡地は現在「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の区域に指定され、医療・バイオ系の研究所や企業の集積が進んでいる。その中心的施設(組織)が、「体内病院」実現をめざす「川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター」(iCONM)だ。
体内病院とは、病気になってから医療機関を受診するのではなく、機器などを身に着けたり体の中に入れたりしておくことで本人も気づかない間に異常を検知し治療できる、という次世代医療のコンセプトを端的に表現したものだ。50年以上前のSF映画『ミクロの決死圏』に描かれた世界を思い浮かべていただくと、少しイメージできるだろうか。
この一見突拍子もないコン...
京浜工業地帯の一角、羽田空港B滑走路から多摩川を渡った所に位置する川崎市殿町地区には04年まで、いすゞ自動車のトラック工場が存在していた。跡地は現在「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」の区域に指定され、医療・バイオ系の研究所や企業の集積が進んでいる。その中心的施設(組織)が、「体内病院」実現をめざす「川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター」(iCONM)だ。
体内病院とは、病気になってから医療機関を受診するのではなく、機器などを身に着けたり体の中に入れたりしておくことで本人も気づかない間に異常を検知し治療できる、という次世代医療のコンセプトを端的に表現したものだ。50年以上前のSF映画『ミクロの決死圏』に描かれた世界を思い浮かべていただくと、少しイメージできるだろうか。
この一見突拍子もないコンセプ
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