医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

ゲノム創薬インフラの整備を急げ

第106回 ToMMoは日本の将来の「光」

生島准

2019年7月15日号

 19年6月21日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。「令和新時代『Society5.0』」への挑戦と銘打った来年度の政策指針に、製薬産業に大きなインパクトを与える一節が潜んでいた。「全ゲノム解析等を活用するがんの創薬・個別化医療を着実に推進するため、10万人の全ゲノム検査を実施し今後100万人の検査をめざす英国等を参考にしつつ、これまでの取組と課題を整理したうえで、数値目標や人材育成・体制整備を含めた具体的な実行計画を、19年中を目途に策定する」との文言が盛り込まれた。大規模全ゲノム解析の重要性に目覚めた自民党議員たちが滑り込ませた一文だ。本来は100万人全ゲノム解析をすべきという案だが、官僚の抵抗で10万人に縮小、最終的には英国を参考にするにとどまった。しかし、骨太の方針に載ったことで日本人の大規模ゲノム解析プロジェクトを予算...  19年6月21日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。「令和新時代『Society5.0』」への挑戦と銘打った来年度の政策指針に、製薬産業に大きなインパクトを与える一節が潜んでいた。「全ゲノム解析等を活用するがんの創薬・個別化医療を着実に推進するため、10万人の全ゲノム検査を実施し今後100万人の検査をめざす英国等を参考にしつつ、これまでの取組と課題を整理したうえで、数値目標や人材育成・体制整備を含めた具体的な実行計画を、19年中を目途に策定する」との文言が盛り込まれた。大規模全ゲノム解析の重要性に目覚めた自民党議員たちが滑り込ませた一文だ。本来は100万人全ゲノム解析をすべきという案だが、官僚の抵抗で10万人に縮小、最終的には英国を参考にするにとどまった。しかし、骨太の方針に載ったことで日本人の大規模ゲノム解析プロジェクトを予算計

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