審査建言
医療機関と調剤薬局、患者情報共有化の実現を
医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩
2019年7月15日号
医薬分業は厚生労働省による薬価差圧縮策や処方箋記載様式の変更、政策誘導型の調剤報酬設定などにより急速に進展した。現在は70%を超えて、ほぼ上限に近づきつつある。
患者の立場からは、いつの間にか病院や診療所による調剤がなくなり、処方箋が出されるようになった。主に門前薬局に誘導され、調剤報酬などが上乗せされることで、患者の自己負担は気付かないうちに増加している。
現在、通常国会に提出されている医薬品医療機器法の改正案においても、同時に予定されている薬剤師法の改正と合わせて、薬局の機能による差別化というかたちで「地域連携」や「専門医療機関連携」薬局が導入されることが予定されている。新しい制度が導入された場合には、厚労省は政策誘導を目的とした、新たな調剤報酬を導入するものと思われる。今後も、調剤報酬による薬局の差別化と...
医薬分業は厚生労働省による薬価差圧縮策や処方箋記載様式の変更、政策誘導型の調剤報酬設定などにより急速に進展した。現在は70%を超えて、ほぼ上限に近づきつつある。
患者の立場からは、いつの間にか病院や診療所による調剤がなくなり、処方箋が出されるようになった。主に門前薬局に誘導され、調剤報酬などが上乗せされることで、患者の自己負担は気付かないうちに増加している。
現在、通常国会に提出されている医薬品医療機器法の改正案においても、同時に予定されている薬剤師法の改正と合わせて、薬局の機能による差別化というかたちで「地域連携」や「専門医療機関連携」薬局が導入されることが予定されている。新しい制度が導入された場合には、厚労省は政策誘導を目的とした、新たな調剤報酬を導入するものと思われる。今後も、調剤報酬による薬局の差別化という
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