間違いだらけのHTA
タグリッソ1次治療はNICE「非推奨」
第49回
東京大学大学院薬学系研究科 五十嵐中
2019年8月1日号
7月5日、英NICEはアストラゼネカ(AZ)のEGFR阻害薬「タグリッソ」(オシメルチニブ)について、アプレイザル(総合的評価)委員会の最終決定(FAD)として、未治療の非小細胞肺がん(NSCLC)患者への使用を推奨しないことを決めた。
タグリッソの適応は、当初EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)抵抗性の患者に限定されていたが、その後未治療(1次治療)の患者にも拡大されていた。日本でも18年8月に適応追加が認められている。これに伴って売上げも伸びており、19年第1四半期のタグリッソの世界売上高は前年同期と比較して86%増の6億3000万ドル(約670億円)となっている。NICEは、16年10月にTKI治療後の患者に対するタグリッソの使用をCDF(抗がん剤基金)推奨のかたちで認めており、2次治療と1次治療で判断が分かれた。売上げへのインパクトも少なくないこの決定に関して、詳細を見...
7月5日、英NICEはアストラゼネカ(AZ)のEGFR阻害薬「タグリッソ」(オシメルチニブ)について、アプレイザル(総合的評価)委員会の最終決定(FAD)として、未治療の非小細胞肺がん(NSCLC)患者への使用を推奨しないことを決めた。
タグリッソの適応は、当初EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)抵抗性の患者に限定されていたが、その後未治療(1次治療)の患者にも拡大されていた。日本でも18年8月に適応追加が認められている。これに伴って売上げも伸びており、19年第1四半期のタグリッソの世界売上高は前年同期と比較して86%増の6億3000万ドル(約670億円)となっている。NICEは、16年10月にTKI治療後の患者に対するタグリッソの使用をCDF(抗がん剤基金)推奨のかたちで認めており、2次治療と1次治療で判断が分かれた。売上げへのインパクトも少なくないこの決定に関して、詳細を見て
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