CAROLINA試験報告「解釈」の仕方
年2000万円強で結果は「重篤低血糖入院1例減少」
2019年8月1日号
6月の米国糖尿病学会(ADA)で報告があったランダム化試験「CAROLINA」に注目が集まっている。2型糖尿病患者を対象に心血管系イベント抑制作用を検討する試験では珍しく、DPP4阻害薬とSU剤という実薬間で比較が行われたためだ。日本語メディアの論調は概ね、「DPP4阻害薬の心血管系安全性はSU剤と同等で、低血糖や体重低下などの有害事象はDPP4阻害薬で少なかった」というものである。本当にそのように解釈していいのだろうか。
CAROLINAは、血管疾患既往を認める、あるいは血管疾患1次予防だが高リスクの2型糖尿病患者6033例(8割弱がメトホルミン服用)を、DPP4阻害薬(リラグルチド)群とSU剤(グリメピリド)群に無作為割り付けした二重盲検試験である。その結果、主要評価項目の「心血管系のイベント・死亡」の発生率に差はなく、SU剤に対するDPP4阻害薬の「非劣性」のみが証明され...
6月の米国糖尿病学会(ADA)で報告があったランダム化試験「CAROLINA」に注目が集まっている。2型糖尿病患者を対象に心血管系イベント抑制作用を検討する試験では珍しく、DPP4阻害薬とSU剤という実薬間で比較が行われたためだ。日本語メディアの論調は概ね、「DPP4阻害薬の心血管系安全性はSU剤と同等で、低血糖や体重低下などの有害事象はDPP4阻害薬で少なかった」というものである。本当にそのように解釈していいのだろうか。
CAROLINAは、血管疾患既往を認める、あるいは血管疾患1次予防だが高リスクの2型糖尿病患者6033例(8割弱がメトホルミン服用)を、DPP4阻害薬(リラグルチド)群とSU剤(グリメピリド)群に無作為割り付けした二重盲検試験である。その結果、主要評価項目の「心血管系のイベント・死亡」の発生率に差はなく、SU剤に対するDPP4阻害薬の「非劣性」のみが証明され、
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