ビッグファーマが躓く認知症薬という「鬼門」
「退治」ではなく「共存」をめざす自治体の挑戦
神戸市議会議員・元国会議員政策秘書 岡田裕二
2019年8月15日号
「人類が最後にかかる病気は、『希望』という名の病気である」
これは『星の王子さま』を書いた、サン=テグジュペリの名言であるとされているが、もう少し現実の医学に目を向ければ、人類が最後まで太刀打ちできない「最後の病」は認知症だろう。
筆者は、神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センターの所長で、がんの権威でもある京都大学の福島雅典名誉教授に、同様のことを言われたことがある。
福島氏曰く、がんは克服しつつあり、かつ長期化して社会に負担をかけることは必ずしも多くないが、認知症は患者が亡くなるまで永続し、社会の負担が大きい。
患者は増え続け、ベビーブーム世代が75歳以上になる25年には、日本の認知症患者は約700万人に達すると予想されている。
一方、3月21日、米バイオジェンはエー...
「人類が最後にかかる病気は、『希望』という名の病気である」
これは『星の王子さま』を書いた、サン=テグジュペリの名言であるとされているが、もう少し現実の医学に目を向ければ、人類が最後まで太刀打ちできない「最後の病」は認知症だろう。
筆者は、神戸医療産業都市推進機構医療イノベーション推進センターの所長で、がんの権威でもある京都大学の福島雅典名誉教授に、同様のことを言われたことがある。
福島氏曰く、がんは克服しつつあり、かつ長期化して社会に負担をかけることは必ずしも多くないが、認知症は患者が亡くなるまで永続し、社会の負担が大きい。
患者は増え続け、ベビーブーム世代が75歳以上になる25年には、日本の認知症患者は約700万人に達すると予想されている。
一方、3月21日、米バイオジェンはエーザ
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