医薬経済オンライン

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医政羅針盤

政治の安定性の陰で高まる不透明感

山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授 村上正泰

2019年8月15日号

 7月21日に行われた参院選の結果、自民党と公明党の与党が選挙前から議席を減らしながらも、安定多数を確保した。一部では、「改憲勢力」が3分の2を割ったことに焦点を当てた報道がなされていたけれども、それはメディアが勝手に定義したものに過ぎない。改憲勢力に含まれる政党の考え方も一枚岩ではなく、3分の2を超えていた時期でも、憲法改正が進まなかった事実を忘れるべきではない。このような中身のないレッテル貼りの報道は非生産的であり、かえって多くの国民を白けさせる。  今回の選挙は、いくつか話題となる事象はあったものの、総じて盛り上がりに欠けていた。投票率を見ても、「大義なき連立」と言われて政治不信が高まっていた、自社さ連立による村山政権下の95年以来の低さだった。安倍政権への賛否を含めて、メディアでは議論が白熱しても、国民には政治に対する倦怠感が...  7月21日に行われた参院選の結果、自民党と公明党の与党が選挙前から議席を減らしながらも、安定多数を確保した。一部では、「改憲勢力」が3分の2を割ったことに焦点を当てた報道がなされていたけれども、それはメディアが勝手に定義したものに過ぎない。改憲勢力に含まれる政党の考え方も一枚岩ではなく、3分の2を超えていた時期でも、憲法改正が進まなかった事実を忘れるべきではない。このような中身のないレッテル貼りの報道は非生産的であり、かえって多くの国民を白けさせる。  今回の選挙は、いくつか話題となる事象はあったものの、総じて盛り上がりに欠けていた。投票率を見ても、「大義なき連立」と言われて政治不信が高まっていた、自社さ連立による村山政権下の95年以来の低さだった。安倍政権への賛否を含めて、メディアでは議論が白熱しても、国民には政治に対する倦怠感が広が

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