医薬経済オンライン

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中外に降って湧いた新研究所建設の行政訴訟

住民は「大雨なら周辺住宅が浸水」と反発

2019年8月15日号

 中外製薬にとっては頭を抱えるしかなさそうな状況だ。同社は横浜市戸塚区で、区内を流れる柏尾川の両岸にまたがる日立製作所の工場跡地を18年末に買収し、横浜研究拠点の建設を計画。22年の完成をめざして、この7月から工事に入る予定だった。ところが、そんな折も折、付近の住民たちが横浜市に「開発許可差し止め」の行政訴訟を起こしたのである。 理由は、地形が東西に走る国道1号(東海道)から建設用地に向かって傾斜になっており、台風や豪雨の際には周辺に降った雨水が建設用地に向かって流れる。今までは工場跡地が調整池の役割を果たしていたが、中外の開発計画はそこに2メートルの盛土をするため、雨水が行き場を失い、周辺の住宅は床上浸水を起こしかねないという内容だ。 しかも、中外を悩ますのは同社が訴訟の当事者ではないうえ、どこかの製薬会社の研究所建設時に周辺住民から細菌が漏...  中外製薬にとっては頭を抱えるしかなさそうな状況だ。同社は横浜市戸塚区で、区内を流れる柏尾川の両岸にまたがる日立製作所の工場跡地を18年末に買収し、横浜研究拠点の建設を計画。22年の完成をめざして、この7月から工事に入る予定だった。ところが、そんな折も折、付近の住民たちが横浜市に「開発許可差し止め」の行政訴訟を起こしたのである。 理由は、地形が東西に走る国道1号(東海道)から建設用地に向かって傾斜になっており、台風や豪雨の際には周辺に降った雨水が建設用地に向かって流れる。今までは工場跡地が調整池の役割を果たしていたが、中外の開発計画はそこに2メートルの盛土をするため、雨水が行き場を失い、周辺の住宅は床上浸水を起こしかねないという内容だ。 しかも、中外を悩ますのは同社が訴訟の当事者ではないうえ、どこかの製薬会社の研究所建設時に周辺住民から細菌が漏れ

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