「常勝」の金看板が色褪せるセブン&アイ
鈴木体制では考えられなかった組織の綻び
2019年8月15日号
セブン&アイ・ホールディングスで問題が噴出している。一部加盟店の反乱による24時間営業の問題もそうだが、極めつけはスマートフォン決済「セブンペイ」のセキュリティ対策の不備から、不正取引が発覚し、サービス開始後わずか3ヵ月で撤退に追い込まれたことである。世間的にはガバナンスが脆弱だなどという論調が噴出しているが、問題を引き起こした図式はもっと根深い。創業者である伊藤雅俊名誉会長と中興の祖、鈴木敏文名誉顧問の確執が残した組織体制にあるからだ。 セブン&アイの徹底した情報管理体制、とくに金銭の管理は潔癖すぎるほど徹底していることはメーカーや卸の間で有名な話だ。 あるメーカーの幹部はエピソードを披露する。「セブン–イレブンのバイヤーは地方で飲みの席に誘っても『いえ、私は仕事がありますから』と新幹線で帰ってしまう」。銀座で乱痴気騒ぎをするライバルの...
セブン&アイ・ホールディングスで問題が噴出している。一部加盟店の反乱による24時間営業の問題もそうだが、極めつけはスマートフォン決済「セブンペイ」のセキュリティ対策の不備から、不正取引が発覚し、サービス開始後わずか3ヵ月で撤退に追い込まれたことである。世間的にはガバナンスが脆弱だなどという論調が噴出しているが、問題を引き起こした図式はもっと根深い。創業者である伊藤雅俊名誉会長と中興の祖、鈴木敏文名誉顧問の確執が残した組織体制にあるからだ。 セブン&アイの徹底した情報管理体制、とくに金銭の管理は潔癖すぎるほど徹底していることはメーカーや卸の間で有名な話だ。 あるメーカーの幹部はエピソードを披露する。「セブン–イレブンのバイヤーは地方で飲みの席に誘っても『いえ、私は仕事がありますから』と新幹線で帰ってしまう」。銀座で乱痴気騒ぎをするライバルの小売
有料会員限定
会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください
【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)
ログイン
会員登録