医薬経済オンライン

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危機感なきケミファの「深刻」な制度疲労

公取委の2回警告は「異常事態」

2019年9月1日号

 通称“霞が関村”の関係者ならば皆知る通り、公正取引委員会委員長は国務大臣や最高裁判所判事、検事総長、全権大使などと並ぶ認証官である。その任免について、天皇の認証が必要となる特別な官吏であり、内閣の事前承認のもと大臣が任命する事務次官などとは憲政組織上の地位が異なる。  後者が各省庁のカシラにとどまるのに対して、前者は国家直属の高級文官である。その委員長が率いる公取委の意向に歯向かうことは、三段論法を用いれば国体に異議を唱える「反政府勢力」と見做されても致し方ないところがある。  ふた昔前、公取委は確かに「吠えない番犬」と揶揄されて財界の意向に隷属しがちであった。ところが02年に財務省出身の竹島一彦氏が委員長に就任するや、独占禁止法絡みの談合やカルテルの摘発に力を入れる傍ら、企業の合併審査では国内だけでなくグローバルで...  通称“霞が関村”の関係者ならば皆知る通り、公正取引委員会委員長は国務大臣や最高裁判所判事、検事総長、全権大使などと並ぶ認証官である。その任免について、天皇の認証が必要となる特別な官吏であり、内閣の事前承認のもと大臣が任命する事務次官などとは憲政組織上の地位が異なる。  後者が各省庁のカシラにとどまるのに対して、前者は国家直属の高級文官である。その委員長が率いる公取委の意向に歯向かうことは、三段論法を用いれば国体に異議を唱える「反政府勢力」と見做されても致し方ないところがある。  ふた昔前、公取委は確かに「吠えない番犬」と揶揄されて財界の意向に隷属しがちであった。ところが02年に財務省出身の竹島一彦氏が委員長に就任するや、独占禁止法絡みの談合やカルテルの摘発に力を入れる傍ら、企業の合併審査では国内だけでなくグローバルでの市

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