先駆け審査制度に今燻っている「不安」
実績は大事だが結果に納得を得られるか
2019年9月1日号
現在、「先駆け審査指定制度」の対象となっている再生医療製品は11品目。そのなかで唯一市場に投入されたものが、ニプロのヒト骨髄由来加工製品で外傷性脊髄損傷による機能障害の改善を適応とした「ステミラック」だ。これに続くのが、高額薬価になるとみられる脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子療法「ゾルゲンスマ」となる見込みだ。その後は、サンバイオの外傷性脳損傷に伴う運動障害が適応の「SB623」や第一三共が近々に申請するとみられる悪性脳腫瘍に対する悪性脳腫瘍に対する「G47Δ」がある。
ただ、指定品目すべての開発が順調に進んでいるとは言えない状況だ。14年度から導入された先駆け審査制度だが、再生医療製品については5年経って1品目しか実用化例がない。最近は実績づくりのためにその制度運用に焦りもあり、導入当初の理念との乖離もみられるようになってきた。
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現在、「先駆け審査指定制度」の対象となっている再生医療製品は11品目。そのなかで唯一市場に投入されたものが、ニプロのヒト骨髄由来加工製品で外傷性脊髄損傷による機能障害の改善を適応とした「ステミラック」だ。これに続くのが、高額薬価になるとみられる脊髄性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子療法「ゾルゲンスマ」となる見込みだ。その後は、サンバイオの外傷性脳損傷に伴う運動障害が適応の「SB623」や第一三共が近々に申請するとみられる悪性脳腫瘍に対する悪性脳腫瘍に対する「G47Δ」がある。
ただ、指定品目すべての開発が順調に進んでいるとは言えない状況だ。14年度から導入された先駆け審査制度だが、再生医療製品については5年経って1品目しか実用化例がない。最近は実績づくりのためにその制度運用に焦りもあり、導入当初の理念との乖離もみられるようになってきた。
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