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OBSERVER

札幌市立大学理事長 学長・中島秀之

2019年9月1日号

AI研究で力を入れるべき分野――AI研究の第一人者として、現在の問題点を挙げるとしたらどの点でしょうか。中島 まずは研究のためのデータを集めるのに、個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)の壁があることだ。企業や自治体が持っているデータは、本人が返してほしいと言われたら返さなければならない。03年に施行されたときから思っていたのだが、使い方を一切示さないで、使うのはダメというのは縛りすぎ。今考えているのは、情報を個人に戻して、個人から提供してもらう。そういう仕組みをつくりたい。AI研究に取り組むのは、人間を知りたいことにある。人の脳に近いものをプログラムして観察したい。もうひとつは、知的なシステムがほしいという社会ニーズ。産業界も効率を上げたいと考えている。 一方、オープンデータの活用を推進するための内閣府の会議では、ごく初期の段階で医... AI研究で力を入れるべき分野――AI研究の第一人者として、現在の問題点を挙げるとしたらどの点でしょうか。中島 まずは研究のためのデータを集めるのに、個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)の壁があることだ。企業や自治体が持っているデータは、本人が返してほしいと言われたら返さなければならない。03年に施行されたときから思っていたのだが、使い方を一切示さないで、使うのはダメというのは縛りすぎ。今考えているのは、情報を個人に戻して、個人から提供してもらう。そういう仕組みをつくりたい。AI研究に取り組むのは、人間を知りたいことにある。人の脳に近いものをプログラムして観察したい。もうひとつは、知的なシステムがほしいという社会ニーズ。産業界も効率を上げたいと考えている。 一方、オープンデータの活用を推進するための内閣府の会議では、ごく初期の段階で医師が

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