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眺望 医薬街道

まるで信用できない「虚構」の所得代替率

近藤正觀

2019年9月15日号

 厚生労働省は8月27日、5年に1度の公的年金の財政検証を公表、将来の年金給付は先細りが明確となった。少子高齢化が進展するなか、年金財政をどのように支えるのかが問われている。安倍政権は、「消えた年金」問題から下野に追い込まれた徹を踏みたくない一心で「老後生活2000万円不足」問題をうやむやにし、6月に行われる年金財政検証の報告を参院選後の8月末に先送りした。 報告を遅らせても年金財政の厳しさが緩和されるわけもない。日本は長寿国となった反面、若年人口の減少対策が喫緊の課題である。国民は移民の受け入れには懐疑的な意識が強いので、即効的な若年層の増大は望めないだろう。日本国民は「急」が嫌いで、同じ変革でも劇的な変化を嫌う。 検証報告で示した1〜6までの6段階のケースを比較すると、上位3つの楽観的ケースでは所得代替率が50%を維持するとし、悲観的な下位3つのケー...  厚生労働省は8月27日、5年に1度の公的年金の財政検証を公表、将来の年金給付は先細りが明確となった。少子高齢化が進展するなか、年金財政をどのように支えるのかが問われている。安倍政権は、「消えた年金」問題から下野に追い込まれた徹を踏みたくない一心で「老後生活2000万円不足」問題をうやむやにし、6月に行われる年金財政検証の報告を参院選後の8月末に先送りした。 報告を遅らせても年金財政の厳しさが緩和されるわけもない。日本は長寿国となった反面、若年人口の減少対策が喫緊の課題である。国民は移民の受け入れには懐疑的な意識が強いので、即効的な若年層の増大は望めないだろう。日本国民は「急」が嫌いで、同じ変革でも劇的な変化を嫌う。 検証報告で示した1〜6までの6段階のケースを比較すると、上位3つの楽観的ケースでは所得代替率が50%を維持するとし、悲観的な下位3つのケースで

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