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薬のおカネを議論しよう

ピントがずれた医薬品の販売情報提供活動ガイドライン

第3回

医療ガバナンス研究所医師 谷本哲也

2019年10月1日号

 19年4月より、厚生労働省が定めた「医療用医薬品の販売情報提供活動に対するガイドライン」の運用が始まった。この背景には、ノバルティスファーマが関わった降圧薬の臨床研究不正事件に代表される利益最優先の業界体質への牽制が当然ながらあるだろう。 実際、18年9月に厚生労働省医薬・生活衛生局長名で発出された当該ガイドラインの前文では、口頭説明のような証拠が残りにくい状況で、誇大広告と呼べなくても不適正使用を助長しかねない行為、企業側の関与がわかりにくく広告なのか判断が難しい研究論文のような情報を提供する行為について懸念がある旨を記している。 このガイドラインでは、医薬品製造販売業者やその関連企業が雇用するすべての者が対象とされ、医薬品の販売情報提供活動を「清く正しく」行うやり方を事細かに指定している。例えば提供する情報は、承認された効能・効果、用法...  19年4月より、厚生労働省が定めた「医療用医薬品の販売情報提供活動に対するガイドライン」の運用が始まった。この背景には、ノバルティスファーマが関わった降圧薬の臨床研究不正事件に代表される利益最優先の業界体質への牽制が当然ながらあるだろう。 実際、18年9月に厚生労働省医薬・生活衛生局長名で発出された当該ガイドラインの前文では、口頭説明のような証拠が残りにくい状況で、誇大広告と呼べなくても不適正使用を助長しかねない行為、企業側の関与がわかりにくく広告なのか判断が難しい研究論文のような情報を提供する行為について懸念がある旨を記している。 このガイドラインでは、医薬品製造販売業者やその関連企業が雇用するすべての者が対象とされ、医薬品の販売情報提供活動を「清く正しく」行うやり方を事細かに指定している。例えば提供する情報は、承認された効能・効果、用法・用

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