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時流遡航

哲学の脇道遊行記 実践的思考法の裏を眺め楽しむ①

第207回 ─「教養」というものの本質を改めて見直してみる─

本田成親

2019年10月1日号

 これまで哲学の世界を概観したり、その世界の個々の実景らしきものを遠巻きに眺めたりしてきましたが、これからは思考上のさまざまな手法やそれらを実践するために不可欠な視座の選び方などについて、少しばかり考えを進め深めていくことにしましょう。  私たちは「教養」という言葉を常々よく耳にしています。ただこの言葉、近年の日本ではあまりよいイメージを持たれておりません。「おまえは教養がない」とか、その逆に「教養なんて何の役にも立ちはしない」とかいった用い方をされるのが多いことからもわかるように、その言葉の意味する内容は実生活とは無関係なものだと見做されがちだからです。前者のような用い方をされる場合は、どこかお高くとまった人々だけが好む特別な知識の類を意味するものだと受けとられがちですし、後者のような使い方の場合には、そんなものには実益性や...  これまで哲学の世界を概観したり、その世界の個々の実景らしきものを遠巻きに眺めたりしてきましたが、これからは思考上のさまざまな手法やそれらを実践するために不可欠な視座の選び方などについて、少しばかり考えを進め深めていくことにしましょう。  私たちは「教養」という言葉を常々よく耳にしています。ただこの言葉、近年の日本ではあまりよいイメージを持たれておりません。「おまえは教養がない」とか、その逆に「教養なんて何の役にも立ちはしない」とかいった用い方をされるのが多いことからもわかるように、その言葉の意味する内容は実生活とは無関係なものだと見做されがちだからです。前者のような用い方をされる場合は、どこかお高くとまった人々だけが好む特別な知識の類を意味するものだと受けとられがちですし、後者のような使い方の場合には、そんなものには実益性や実

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