厚労省と製薬企業の「活発すぎる」人材交流
法案情報漏洩問題が浮き彫りとする「一般目線」の欠如
2019年10月15日号
「内閣法制局幹部が法案漏洩、製薬会社役員に」
9月3日の毎日新聞朝刊に、製薬業界関係者の眠気を覚ます大見出しが打たれた。報じたのは16年5月に国会提出された臨床研究法案を作成中だった同年1月に起きた出来事。厚生労働省から出向中の内閣法制局参事官が、元厚労省職員だった製薬企業役員に対し、法案の条文を事前にメールで伝え、意見を聞いていたというものだ。
同紙では、職員が漏らした臨床研究法案と、国会提出時の法案には「違い」があり、製薬企業に「臨床研究に対する倫理的な責任を課す」などの規定が漏洩後に「削除された」と指摘。厚労省が16年12月に、情報漏洩した職員を「訓告」処分としたが、訓告は国家公務員法の懲戒処分に当たらず、公表義務もないため、これで「十分かどうかは疑問が残る」と、行政学者の疑問を末尾に付記した。
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「内閣法制局幹部が法案漏洩、製薬会社役員に」
9月3日の毎日新聞朝刊に、製薬業界関係者の眠気を覚ます大見出しが打たれた。報じたのは16年5月に国会提出された臨床研究法案を作成中だった同年1月に起きた出来事。厚生労働省から出向中の内閣法制局参事官が、元厚労省職員だった製薬企業役員に対し、法案の条文を事前にメールで伝え、意見を聞いていたというものだ。
同紙では、職員が漏らした臨床研究法案と、国会提出時の法案には「違い」があり、製薬企業に「臨床研究に対する倫理的な責任を課す」などの規定が漏洩後に「削除された」と指摘。厚労省が16年12月に、情報漏洩した職員を「訓告」処分としたが、訓告は国家公務員法の懲戒処分に当たらず、公表義務もないため、これで「十分かどうかは疑問が残る」と、行政学者の疑問を末尾に付記した。
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