なぜＯＴＣ薬が10％？　業界は「軽減税率」見直しに動け

鳥集徹の口に苦い話〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

第96回

鳥集徹

2019年10月15日号

　10月1日、消費税が10％に引き上げられると同時に、食料品や新聞に軽減税率8％を適用する制度がスタートした。　惣菜を持ち帰れば8％だが、店のイートインスペースで食べてしまったら10％だとか、料理に使う柚子は8％だが、冬至の時期の柚子湯用は10％だとか、混乱を生むだけのバカバカしい制度運用の実態が連日テレビで報道されていた。きっとスーパーでまともに買い物をしたこともないような役人が、これまた理想論だけで語る政治家の無体な要求を忖度して、机上の空論でつくってしまったのだろう。　テレビではあまり見なかったが、筆者が疑問に感じたのがドラッグストアでの軽減税率適用のおかしさだ。何で頭痛持ちや花粉症持ちに不可欠なOTC薬や医薬品、医薬部外品が10％で、ぜいたく品としかいいようのない健康食品や栄養ドリンク、保健機能食品（トクホなど）が8％なのか。理由は後者が「食品」... 　10月1日、消費税が10％に引き上げられると同時に、食料品や新聞に軽減税率8％を適用する制度がスタートした。　惣菜を持ち帰れば8％だが、店のイートインスペースで食べてしまったら10％だとか、料理に使う柚子は8％だが、冬至の時期の柚子湯用は10％だとか、混乱を生むだけのバカバカしい制度運用の実態が連日テレビで報道されていた。きっとスーパーでまともに買い物をしたこともないような役人が、これまた理想論だけで語る政治家の無体な要求を忖度して、机上の空論でつくってしまったのだろう。　テレビではあまり見なかったが、筆者が疑問に感じたのがドラッグストアでの軽減税率適用のおかしさだ。何で頭痛持ちや花粉症持ちに不可欠なOTC薬や医薬品、医薬部外品が10％で、ぜいたく品としかいいようのない健康食品や栄養ドリンク、保健機能食品（トクホなど）が8％なのか。理由は後者が「食品」だか

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