医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

鳥集徹の口に苦い話 〜媚びないジャーナリストの劇薬処方箋〜

病院の「統合・再編」問題 抵抗より本質的な議論深めよ

第97回

鳥集徹

2019年11月1日号

 厚生労働省が9月26日、「統合や再編を議論すべき」とする全国424の公立・公的病院のリストを公表した。これに各地の自治体などの反発が広がっているそうだ。 がんや周産期、救急医療などの診療実績が少ない病院や、似たような機能を持つ病院が近くにある病院が対象とされた。これに対し、国と自治体との意見交換会で、「住民が不安に思っている」「医師の確保がさらに難しくなる」といった意見が出て、リストの撤回を求める声が上がったという。 なぜ厚労省は病院の再編・統合を進めたいのか。各メディアの報道によると、①病院を集約化して、地方の病院で深刻化する医師や看護師不足を解消する、②急性期病床を減らして回復期病床への転換を図り、医療費の削減や適正化を図る、③赤字病院への自治体からの繰入金を削減する――などと説明されているようだ。 この厚労省の考えは間違ってはいない。とにか...  厚生労働省が9月26日、「統合や再編を議論すべき」とする全国424の公立・公的病院のリストを公表した。これに各地の自治体などの反発が広がっているそうだ。 がんや周産期、救急医療などの診療実績が少ない病院や、似たような機能を持つ病院が近くにある病院が対象とされた。これに対し、国と自治体との意見交換会で、「住民が不安に思っている」「医師の確保がさらに難しくなる」といった意見が出て、リストの撤回を求める声が上がったという。 なぜ厚労省は病院の再編・統合を進めたいのか。各メディアの報道によると、①病院を集約化して、地方の病院で深刻化する医師や看護師不足を解消する、②急性期病床を減らして回復期病床への転換を図り、医療費の削減や適正化を図る、③赤字病院への自治体からの繰入金を削減する――などと説明されているようだ。 この厚労省の考えは間違ってはいない。とにかく

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence