難病の就労支援に医療機関との「壁」

病状を人に伝える難しさを克服するには

2019年11月1日号

　病気とは生活のなかでうまく付き合っていかなければならないものだ。だが、それが治りにくい「難病」ともなると、付き合いは長期にわたる。場合によっては、一生涯をともにするかもしれない。　難病は「お腹が痛い」「手がしびれる」「目が見えにくい」といった、病気ごとに異なるさまざまな不便を患者に強いる。現れる症状の種類や重さは、日々差が大きい。進行性の病気の場合は定期的に悪化することもあるし、同じ病気でも患者によって症状は多様だ。上手に折り合いを付けて日常生活を送るには、難病という“相手”を知ることが何よりも重要となる。　医薬品は病気と付き合っていくための手段のひとつと言える。生物学的製剤の登場は患者の体調を安定させ、毎日の生活を「劇的に変えた」という。そこまでの効果でなくても、薬物治療で体調を維持している患者は多い。　近年、「治療と仕事の両立」が注... 　病気とは生活のなかでうまく付き合っていかなければならないものだ。だが、それが治りにくい「難病」ともなると、付き合いは長期にわたる。場合によっては、一生涯をともにするかもしれない。　難病は「お腹が痛い」「手がしびれる」「目が見えにくい」といった、病気ごとに異なるさまざまな不便を患者に強いる。現れる症状の種類や重さは、日々差が大きい。進行性の病気の場合は定期的に悪化することもあるし、同じ病気でも患者によって症状は多様だ。上手に折り合いを付けて日常生活を送るには、難病という“相手”を知ることが何よりも重要となる。　医薬品は病気と付き合っていくための手段のひとつと言える。生物学的製剤の登場は患者の体調を安定させ、毎日の生活を「劇的に変えた」という。そこまでの効果でなくても、薬物治療で体調を維持している患者は多い。　近年、「治療と仕事の両立」が注目を

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